「ペット飼育可」の賃貸マンションが増えたといっても、ペットと一緒に住むにはそれなりの負担が求められます。まず金銭面です。家賃が高いのが一般的なのです。古い物件はあまり変わりませんが、ペット可にするために改装したり新築したマンションだと、通常より2割ほどは高めの設定になっているようです。退去時の原状回復などの費用がかかることが予想されるため、敷金も1カ月程度多く取られることも多いでしょう。
犬の場合は、飼える犬の大きさをチェックしておく必要があります。小型犬なら問題ありませんが、中型犬は応相談、大型犬はNGなどというところもあります。
ペットの気持ちになって考えてみよう
家賃も納得できた、部屋も気に入ったとなっても決めてしまうのはまだ早いです。大切な同居者であるペットが住みにくくては意味がありません。
床や壁は犬や猫の爪でひっかき傷が付きやすいので、傷がつきにくい加工がしてあるかをチェックすべきです。年をとった犬にとっては、フローリングは滑って歩きにくいので、滑り止めについて見ておきましょう。
見落としがちなのがコンセントの位置です。電気コードはペットにとっては単なる紐なので、かじったり遊んだりしがちです。コンセントが差さっている状態だと感電して大けがをしかねません。高い位置にあればそんな心配も少なくて済みます。
ペットもダイニングルームでじっとしているばかりではありません。廊下に出たり、ほかの部屋にも入ったりしたいはずです。ペット専用のくぐり戸があると自由に動き回れます。なければ、大家さんと交渉して、設置するなど工夫の余地があるかもチェックしたいものです。ペットが玄関から飛び出すのを防ぐゲートもあると安全です。暖かいところが好きな犬や猫にとっては、冬場の日向ぼっこスペースがあるかも重要なポイントです。
このほか、最新の「ペット共生マンション」では、共用部にペット専用の足洗い場や汚物ダスト、ペット同乗を知らせる機能が付いたエレベーター、屋上などにドッグランを設置しているところもあります。ぜいたくを言えばきりがありませんが便利なアイテムであることは言うまでもありません。近くに動物病院があれば、ペットの健康面には万全の備えといえるでしょう。