マンションなど集合住宅に住んでいて頭を悩ませられるのが騒音です。ほかの部屋の騒音が気になるということは、あなたの部屋の音もほかの部屋に騒音を出している可能性があるということです。マンショントラブルで最も多い騒音、実は法規制がないために有効な解決策が見いだせないことも事態を深刻化させています。お部屋を選ぶ際にどんな点をチェックすべきなのかを考えてみました。
防音に有利なのはRC造とSRC造
騒音には、上の階の床が下の階の天井になっているという、共同住宅の構造的な要因があります。なので、お部屋選びの際はまず建物の構造や造りをチェックしましょう。防音性能が高いのは鉄筋コンクリート（RC)や鉄骨鉄筋コンクリート（SRC）で、アパートなどに多い木造や軽量鉄骨に比べて一定の防音効果が期待できます。また、部屋と部屋の間の壁もコンクリートなら、防音効果はさらに高まります。軽量気泡コンクリート壁など、コンクリート以外のものは避けた方がいいでしょう。また、外壁はコンクリートでも隣室との壁は木造という物件もあるので注意が必要です。
確認のためには、窓を閉めきった状態で、手を何度か叩いてみてください。反響音が部屋中に響くようなら壁が厚く、音を跳ね返す力が強いので遮音性が高いと言えます。
できれば平面図もチェック
また、間取り図だけでなく、できれば建物全体の平面図を見せてもらいましょう。入居しようと思っている部屋の水周りが、隣の部屋の水周りと同様の位置にある場合は水音は抑えられるはずです。ところがこちらの部屋の寝室の隣に、隣の部屋の浴室や台所などがあったりしたら、寝ている時に不快な水音で起こされるかもしれません。お風呂での水音は響くのです。足音や物を落とした時の音はフローリングだと階下によく響きます。吸音性のあるカーペットを敷くという手もありますが、アトピー対策などで敷けないこともあるのが悩ましいところです。
構造などをチェックしたら、部屋の位置のチェックです。エレベーターの近くは、乗り降りの際や待っている間の話し声が聞こえがちなので避けたいですね。道路に面しているマンションでは、道路までの距離を確認しましょう。部屋を見学した際には車が通る音がどの程度聞こえるかのチェックもお忘れなく。窓が二重ガラスになっていれば、かなりの遮音効果が期待できます。高層階なら、交通騒音はかなり避けられます。
