最近では戸建てもマンションもフローリングが主流となっています。けれども、小さな子供がいる場合には畳のある和室は何かとメリットが多いものです。その理由と畳の手入れの注意点を挙げてみます。
【どうして小さな子供には和室が合うのか?】
小さな子供はとにかくよく走ります。マンションのような集合住宅では、そのような音の問題はよくあることですし、トラブルの原因としても大きな要素となります。かといって、小さな子供に注意しても、なかなか言うことは聞いてくれないものです。そのためにフローリングに厚手のマットなどを敷いて対処する家庭も多いのではないでしょうか。和室の畳の場合にはクッション性と防音性があるので、階下へ迷惑をかけることも少なくなります。これは畳に含まれる空気層が音を吸収することが理由となります。そしてよくあることが、走り回っている子供が転ぶことです。フローリングの場合とは異なり、畳はクッション性があるので怪我をしにくくなります。また、すぐに横になる小さな子供でも、体を痛くすることがありません。
【和室は空気が綺麗に感じるのは何故?】
畳は日本人に合うためなのか、気持ち和室には安らぎを感じるものです。イ草の香りもそうさせているように思えます。実は畳の素材であるイ草は、繊維がスポンジのようになっているので不要な湿気を吸収してくれるのです。そのために断熱性と保温性にも優れるので、室内環境が心地よい環境に保たれるのです。さらには、森林の香りの源とされるフィトンチッドという成分が含まれるので、まるで森林浴をしているような効果も得られることがわかっています。このような室内環境であることが、和室で安心して子供に過ごしてもらえる理由となります。
【和室の使いやすさについて】
和室の場合には、洋室のようにベッドやテーブルなど固定家具を置くのではなく、布団を敷いたり座布団を用意したりとフレキシブルに使えます。そのために部屋を広く使うことができるので、子供にのびのびと使わせることができるのです。また、堅いテーブルやイスを置かないことで怪我をさせる要因を排除することもできます。
【畳の取り扱いの注意点とは?】
畳の場合には、掃除などでひと手間かかることになります。フローリングのように掃除機を使って掃除は終わり、とすることはできないのです。と言うのも、その吸着性や森林効果を生む構造上隙間が多く、さらに湿気も吸い込むことから手入れを怠るとダニの温床ともなるためです。まず基本として、掃除機をかけた後は雑巾で必ず乾拭きを行うことが必要です。水拭きはカビが生える原因となるので厳禁です。カビといえば、梅雨時などは吸い込んだ湿気がなかなか抜けていかないので、カビは発生しやすくなります。そこで手軽に行える手入れとして、扇風機で風を当てて湿度を取り除くことが挙げられます。そしてたまに陰干ししたり、数年に一度は表替えを行ってひっくり返すことも必要となります。さらには、10年ほど使ったならばかなり傷みも出てくるので、畳の張替えも必要となってきます。張り替えたばかりの畳は湿気が抜けにくいので、特に手入れが大切です。それでもカビが発生した場合には、手軽に行える処置としてはエタノールを吹きかけて乾拭きすることが挙げられます。室内の換気をよくしておくことも大事です。エタノールが無い場合には、水で湿らせた雑巾を固く絞ってから、軽く表面を撫でるように拭くようにします。そして風を当てて湿気を取ります。ここで注意したいのは、ドライヤーの熱風を直接当てると傷んでしまうということです。少し離して風を当てることが大切です。
このようにきちんと手入れを行った状態であれば、子供にも安心して和室を使わせることができます。健康面を考えて、とにかくカビやダニの発生に注意することが大切です。