マンションの浴室はほとんどがユニットバスとなっています。特に賃貸物件の場合には、取り付けが楽で費用も抑えることができるので採用されやすいものとなります。デザイナーズマンションのようなスタイリッシュな建物でも、やはりユニットバスが使われることが多いものです。そのサイズは色々とありますが、よく図面では1418とか1620などと表記されています。
【寸法表記の内容とは】
これらの表記は、ユニットバスのサイズを表しています。壁の厚みを除いた内側の広さで、センチメートル単位となります。(1416の場合は浴室全体の幅が1.4m、奥行き1.6m)ワンルームマンションのようなコンパクトな部屋の場合、バスとトイレが別となっていても広さはかなり狭いものです。大抵は1014前後くらいのサイズとなりますが、特注で0914などといったものを設置しているところもあります。一方でファミリータイプの部屋となれば、もう少しゆとりが出てきます。1616か、あるいは1620といったサイズが標準となってきます。浴槽も洗い場もゆとりのある広さとなってくるわけです。
【同じ広さでも違いがある】
ユニットバスのサイズは同じであっても、もちろん様々な違いがあります。例えば設置方法も大まかに三つに分かれます。床に単純に浴槽を置いたような形の据え置き式と、床にかなり浴槽を埋め込んだ埋め込みタイプ、その中間ほどに埋め込んだ半埋め込みタイプがあります。据え置き式は浴槽の縁までの高さがあるので、お年寄りは浴槽への出入りがし辛くなる場合があります。埋め込みタイプの場合には縁までの高さがあまり無いので、子供が落ちやすくなります。その中間が使い勝手は良いといえます。
【浴槽にも様々な形のものがある】
例えば同じ1620サイズであっても、浴槽の違いによって使い勝手もかなり変わってきます。ワイド浴槽と呼ばれる少し大きめのサイズの浴槽であれば、腰掛けイスがついていたりとゆったり浴槽に浸かりたい人にとっては便利なものとなります。もちろん、その分洗い場は狭くなります。また浴槽に入れるお湯の量もかなり必要となります。水道料金やガス代がそれなりに必要となってきます。浴槽が大きければ追焚きにも時間がかかります。デザイナーズマンションのようにラグジュアリー感を演出する建物の場合には、ユニットバスそのものが狭いサイズであっても、浴槽を少し大きめにしているケースが割と多くあります。逆に洗い場の広さを重視するのであれば、少し狭い浴槽のタイプを選ぶことになります。お湯もそれほど必要としないので、光熱費を抑えることもできます。賃貸物件を探す際には、ユニットバスそのものの大きさの他に、このように浴槽と洗い場の広さのバランスにも注意することが大切です。
ユニットバスは施工費を抑えることができるのが大きなポイントとなっています。そのために、大抵は規格化されたサイズのものが採用されることになります。1616が大体1坪の広さとなります。家族で利用するのであれば、1418か1416は欲しいところです。2LDKのマンションの場合にはほとんど、このサイズが採用されています。あまりに広いと保温性の問題も出てくるので、生活習慣を考慮して選ぶことが必要となります。狭いサイズであれば、寒い冬場も少しシャワーを出しておくだけで、浴室内は暖かくなります。浴室暖房乾燥機がなくても、快適な入浴ができます。掃除も楽ですし、また使用後の換気による水気を切るのも早いのでカビの発生も少なくなります。もちろん、広いユニットバスであっても使用後に水をまいて水分をきちんと取っておけば換気もすぐに終わらせることができます。自分の生活サイクルを考えて、ユニットバスの広さや浴槽の大きさなどを選ぶことが大切です。