日本でのペットの飼育率は40%との数字が出ていますが、それに対して賃貸物件でのペット飼育可能物件の割合はわずか5%とも見られています。多くのオーナーが、建物内でのペットによるトラブルが発生することを嫌がるのが理由と考えられています。近年ではペット飼育専用のマンションも建設されていますが、飼育可能物件にはペットを飼わないも住むことから、やはりトラブルは多いものです。特に苦情として多く挙げられるのが、犬の吠える声です。きちんとしつけているつもりでも、なかなか直らないと嘆く飼い主も多いのではないでしょうか。そこで上手く愛犬と暮らせるためのコツを幾つか挙げていきます。
【マンションの構造を知る】
まずは基本となりますが、なるべく音漏れが少ない物件を探したいものです。中には築年数が古く、借り手がつかないためにペット飼育可とするオーナーもいますが、防音に関しては不十分な物件も多いものです。基本的には鉄筋構造のマンションを選びたいところです。デザイナーズマンションであれば、かなり構造にもこだわりを持つものがあるので期待できるものです。また壁芯構造は壁にも鉄筋が入っているので、隣への音漏れがかなり防ぐことができます。
【犬をしつける】
次に大事なことは、やはり犬が無駄吠えをしないようにしつけることです。犬種によっても吠えやすい犬とそうではないタイプがいます。けれども愛犬がどのようなタイプであっても、しっかりとしつけることによって苦情が出るほどに吠えることは無くなります。
【室内でできるしつけとは】
部屋の中で愛犬と遊ぶ時間は楽しいひとときです。特に仕事から帰ってきた時に、喜んで出迎えてくれる犬を見た時は嬉しいものです。そこで犬のお気に入りのおもちゃで遊んだ後は、必ずおもちゃは決めた場所にしまうようにしましょう。出しっぱなしにしておくと、犬はおもちゃをもってきて飼い主に遊びの催促をするようになります。その時に吠えるようになるので、癖にならないよう気をつけることが大切です。また、食事の用意も犬の見えないところで行うのが良いようです。目の前でお皿に食事を入れるのを見ていると、犬は我慢できなくなっておねだりするようになります。また、犬は不安を覚える時にも吠える習性があります。例えば来客のチャイムが鳴る時に自由に動ける空間があると不安を覚えて吠えます。そのような時には、ハウスのように囲まれた空間に入れておいてあげると安心して吠えなくなります。ハウスに布を被せて視界を少なくしてあげることも効果があるようです。犬は本来、狭くて暗い場所が好きなものなので、その習性を理解することが大事です。
【散歩をちゃんとしてあげる】
犬はストレスが増えると吠えるようになります。大きなストレスの原因となるのが、散歩の不足です。運動不足になることで吠えるようになるので、適度に運動させることが必要となります。散歩だけではなく、時にドッグランで思う存分走らせてあげることも大切です。また、犬は刺激を受けると吠えるようになります。なるべく外に連れ出して多くの人やモノに慣れさせることで、部屋にいる間もちょっとした変化に反応することが無くなります。
室内での犬の無駄吠えを無くすためには、犬の習性を良く理解することが大切です。そして人間本位の飼い方をしないということです。例えば、家を出る時や帰った時に愛犬に声をかけると喜んで駆け寄ってくれます。飼い主にとっては嬉しいものですが、犬のしつけとしてはNGです。これが癖になると、犬は飼い主との別れと再会の感情が強くなり、その興奮でストレスを抱えるようになります。できる限り外出前と帰ってからの少しの時間は、視線を合わせないようにすることが必要です。犬の気持ちを考えての行動をすることによって、無駄吠えを無くすことにつながります。