これでもう安心!|賃貸マンションの花粉症対策とは?

花粉症

いよいよ花粉シーズンの到来です。種類によって飛散時期は異なるので、基本的には年中飛んでいるようなものですが、スギやヒノキの花粉はその量を増やしていきます。花粉症を発症している人はもちろん、まだの人も対策が必要です。そこで今回、マンションに住む上で注意したいことや、対策の設備などを取り上げてみたいと思います。

 

花粉の侵入経路はどこ?

花粉

 

密閉性の高いマンションであっても、花粉は室内に入り込みます。たとえ窓が閉まったままでも、しっかりと侵入しています。ちなみに高層マンションの上層階であっても、花粉は上昇するので窓を開けると入り込んできます。そこで最初に花粉がどのようにして室内に入り込むのかを知っておく必要があります。

 

まず、花粉は外出から帰宅した人の髪の毛や服についてきます。そのまま室内に入ると、付着した花粉が室内の床に落ちて、その上を人が移動することで舞い上がることになります。次に侵入経路となるのが換気時の窓や換気口です。あるいは料理などの際に換気扇を回しても、換気口から入り込んできます。そこでマンションにおける花粉対策は、この侵入をどうやって防ぐかということになります。そして入り込んでしまった花粉をどのように除去するのかが、もうひとつの対策と言えます。

 

帰宅時の花粉の侵入を防ぐ方法

 

外出から帰ってそのままリビングに入ってしまうと、花粉をそのまま室内に持ち込むようなものです。まずは玄関に入る前に、服を軽くはたいて花粉を落とすようにしましょう。花粉は重いので、手で払うだけでも効果があります。その時、コートをバサバサとはたいてしまうと、花粉は舞い上がってしまいます。静かにそっと払い落とすようにします。また服だけではなくバッグなどに付着した花粉も軽くはらって落とします。そして、できれば髪の毛や顔についた花粉をシャワーで洗い落とすとベストです。

 

そこまでは無理、という場合には、ブラッシングするだけでも違います。また、花粉が付着しにくい素材の服を着て外出することも大切です。表面がなめらかな素材を選ぶと良いでしょう。

 

洗濯物の取り込みにも注意を

外出中に洗濯物を外に出していたならば、帰宅後に取り込むことになります。その際にも、室内に花粉を持ち込まないように注意しましょう。洗濯物には多くの花粉がついているので、軽くはらい落とすようにして取り込みます。布団などを干している場合にも同様に、外で払い落すようにします。

 

この時に注意したいのは、ベランダの床には相当の花粉が落ちているということです。その上で移動することにより、ズボンの裾に花粉が付着することになります。できれば軽く水で流したあとに洗濯物や布団類を取り込むと良いでしょう。

 

換気の際の注意点

マンションは気密性が高いので、室内の空気を入れ替える換気が必要になります。24時間換気システムが備わっていれば、通気口にフィルターがついていることが多いものです。花粉を室内に入れずに換気するには、換気扇を回してフィルターをつけた通気口から外気を取り込むことです。けれども窓を開けて空気を入れたいという場合には、レースカーテンを閉めて窓を開けるとかなり入り込む量をカットすることができます。ただしレースカーテンはまめに洗濯することが必要ですし、網戸の花粉も落としておくことが大事です。

 

入り込んだ花粉の除去の方法は?

空中を舞っている花粉は、時間が経つと下に落ちていきます。そのためにまず、夜のうちに床に落ちた花粉を朝に掃除することが効果的です。ただし掃除機を使ってしまうと、排気口からの風で再び舞い上がらせてしまいます。雑巾やワイパーなどを使って拭き取るようにするのがポイントです。

 

また、室内の花粉を除去する強い味方が空気清浄機です。24時間運転していれば、かなり除去してくれます。けれども空気清浄機は、その性能をきちんと理解していなければ効果的に花粉は除去してくれません。まず空気清浄機は、部屋の隅々から花粉をかき集めるような能力は無いことを知っておきましょう。

 

例えば部屋の真ん中に置いても、あまり効果はありません。室内に空気の動きがあることで、初めてその機能を発揮するわけです。まず置き場所として理想的なのは玄関です。ドアを開けた時に空気と一緒に入り込む花粉を、その場で吸い込ませるわけです。けれども空気清浄機が一台しかない場合、そして室内の花粉を除去したいという場合には、エアコンの風を利用できる場所の置くのが効果的です。例えば暖房を入れる場合には、エアコンは下に向けて暖かい風を送ります。そこでその先に空気清浄機を置いて、その風を吸い込んで上部から排出するようにします。逆に冷房を使う場合には、エアコンの下に置くと良いでしょう。

 

24時間換気システムの注意点

換気口

 

2003年7月1日以降に新築された建物には、24時間換気システムの設置が義務付けられました。これはシックハウス症候群の発症を抑えるためのものですが、建材から発生する化学物質を屋外へ排出するのが目的です。シックハウスの発症を抑えるためには化学物質を使わない建材を使うのが一番ですが、それでは住宅価格が高くなりますし工期も遅くなります。そのために、換気システムを取り付けることになったわけです。

 

この換気システムがあれば室内の花粉を排出できると考えるのは安易です。まず床に落ちた花粉を吸い上げることはできません。床に落ちた花粉は人が動くたびに舞い上がり浮遊することで排気口のフィルターにキャッチされることになります。けれども、まずは床の花粉を拭き取ることが大切です。そして排気口のフィルターもまめに交換すると良いでしょう。吸気口にもフィルターを設置して、屋外からの花粉の侵入を防ぐ必要があります。

 

花粉の除去に役立つ家電やグッズ

花粉を除去するために性能を高めた家電があります。通常の空気清浄機は、床に落ちた花粉までは吸い上げることはできません。けれども、空気の対流を作り出して床上30㎝付近に停滞している花粉を吸引することができる空気清浄機があります。また、部屋に花粉が舞い上がらないように掃除機の使用は避けるのが基本ですが、空気清浄機能を持った掃除機があります。浮遊塵が舞い上がっている最中に強力に吸い込んで、HEPAフィルターでキャッチできるようになっています。

 

手軽に使えるグッズとしては、網戸に張る花粉防止フィルターが販売されています。また衣服やシーツなどにスプレーすることで、花粉が付きにくくなるグッズもあります。

 

花粉対策を備えたマンション

エアーフィルター

 

マンションに花粉対策の設備が標準装備されているものもあります。エントランスにエアシャワーを設置して、衣類などに付着した花粉を除去してくれるというものです。さらに医療施設や半導体工場などで用いられるクリーンルーム技術をマンションに取り入れて、各部屋の外気取り入れ口にエアフィルターを設置したような物件もあります。

 

終わりに

機密性の高いマンションであっても、花粉は室内に入り込みます。まずはその侵入経路でいかに花粉が入り込むのを防ぐかがポイントになります。そして室内に入り込んだ花粉は、基本として床に落ちたものを拭き取り、空中に舞ってしまったものは空気清浄機や24.時間換気システムで除去するという形になります。換気の際には極力フィルターを通して外気を取り入れることが大事です。

 

-ライフスタイル
-, ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

関連記事

no image

最上階に住まう

    白金・・・一般的にプラチナと呼ばれるこの貴金属は、これまで人類によって採掘された総量がわずか4000トン、体積にして約200立米(一辺が約6メートルの立方体)ほどだそうです …

都会の街並み

名古屋勤務の方必見!「都心」「郊外」住むならどっち?

名古屋市の人口は1997年以降、増加傾向にあるそうです。   その理由として考えられているのは、トヨタ自動車を中心とする製造業の職業人口が増えていることと関係しているとされています。ところが …

書斎 DEN

書斎のある間取り|「DEN」の魅力とは?

マンションには居室の他にウォークインクローゼット、そしてDENなどがあります。DENとは居室としては認可されない小さなスペースですが、それがDENという名前の由来ともなる隠れ家的な魅力を持つものとなり …

no image

好きなものに囲まれる生活と断捨離した生活、どちらが好み?

賃貸物件を借りて新生活をスタートさせる時というのは、どんな部屋にするのかを決めるひとつの分岐点とも言えます。好きなモノに囲まれた生活を楽しむか、極限にまでモノを減らしてシンプルな生活を楽しむか・・・究 …

no image

小さなお子様がいるなら和室?畳のある暮らし

最近では戸建てもマンションもフローリングが主流となっています。けれども、小さな子供がいる場合には畳のある和室は何かとメリットが多いものです。その理由と畳の手入れの注意点を挙げてみます。 【どうして小さ …