分譲賃貸マンションが話題です。「分譲」と「賃貸」という相反するマンションライフのいいとこ取りをした「第三のマンション」です。
耳慣れない方のために少し説明します。分譲賃貸マンションというのは、文字通り、分譲マンションを賃貸することで、次の3つのタイプがあります。
⒈ 購入した人が転勤などで引っ越すため貸す
⒉ 分譲マンションの中に、最初から賃貸用も用意した
⒊ 分譲用に建設したがあまり売れなかったために貸し出す
タイプは違っても、「設備が整っていてリッチ」という分譲マンションのイメージは共通です。そのイメージ、というかメリットを具体的に見てみましょう。
上質で高機能な設備
まず、何といっても設備面です。販売目的で建てられているので、システムキッチンやトイレ、浴室などの仕様がどれも通常の賃貸のワンランク上です。例えばシステムキッチン。回転式の小物ストッカーやスライド式の吊り戸棚、ビルトインの自動食器乾燥機、広めのシンクなど、グレードの高さが目を引きます。最近の物件には、奥さん方あこがれの生ごみ処理用のディスポーザーも付いているなど至れり尽くせりです。
お風呂もフルオートバス機能に加え、ここ数年に建てられたマンションはミストサウナや乾燥機能が付いたものが多く、快適な入浴や機能的な洗濯を予感させてくれます。さらに、リビングの床暖房、窓の二重ガラス、壁の遮音性など設備面の充実は一般の賃貸を上回るものが多く、セキュリティ面の充実ぶりも分譲ならではです。
ゆとりある室内も魅力
設備だけなく、間取りのゆったり感も見逃せません。同じ3LDKでも分譲マンションの方が広く、スペースに余裕が感じられます。1戸あたりの専有面積をできるだけ抑えて入居戸数を増やそうとする賃貸専用と、付加価値を付けて魅力ある物件を買ってもらおうとする分譲マンションとの違いが出るのです。家賃も、分譲用だったからといってそれほど割高ではありません。
立地条件はどうなのか?
分譲賃貸が賃貸専用のマンションに一歩譲る面もあります。立地条件です。賃貸専用の場合は借りてもらうことが最優先なので、都心にあったり、駅までの距離が近い、大型商用施設に近いといった面を売りにしているからです。また、先ほど紹介した分譲賃貸マンションの設備面の充実も、ここ数年に建設されたマンションを想定したもので、それ以前のものには備わっていないものもあります。最新の分譲マンションでも、こうした設備を抑えたものもあるようです。
気になる点はあるものの、分譲賃貸マンションにはやはり魅力があります。最大の難点は、物件がまだまだ少ないことです。ネットなどで見つけたら、即チェックです。