空間の変化を楽しむスキップフロアのある生活

スキップフロア

マンションやアパートには様々な間取りがありますが、多くは当然ながら平面でのバリエーションが変わる形です。ここに縦のバリエーションを生み出すのがスキップフロアです。これはフロアの高さを半階分ずらすことで、連続する層を構成するものとなります。いわゆる中二階のようなスタイルです。マンションやアパートでごく稀に、このような間取りを採用したものを見ることができます。ちなみにマンションでスキップフロアと言うと、一般的には共用部のことを表します。エレベーターを全ての階に止まるようにせず、その踊り場から半階上下にずらして部屋を配置した構造となります。バリアフリー新法が施行された2006年12月以降は建設されなくなっています。

スキップフロアの生み出すメリットとは?

元々このスキップフロアは、狭小住宅を少しでも広くみせるための工夫から生まれたものです。目線に高低差が生まれて実際の床面積よりも広く感じることができるようになります。開放的な空間を作り出すことができますし、家の中を広く見せる効果を生みます。

特徴としては、段差ができることによって壁や扉をつけることなく自然に仕切りができるものとなります。空間を区分けしつつも開放的であることから、家族の気配を感じることができるようになります。例えば小さな子供がいる場合、リビングにいる子供を見ながら中二階にあるキッチンで用事をする、などといったことが可能となります。

また、廊下を作らない構造となるのでデッドスペースを少なくすることができます。そして空いた空間を利用して収納を作ることができるので、縦に生まれる空間を無駄なく活用できるようになります。また階段が短いので、子供が誤って足を踏み外しても大きな怪我をせずにすみます。

スキップフロアの活用方法とは?

スキップフロアによって空間に遊び心が生まれるので、活動的になるのも特徴のひとつです。さらに少し天井の低い部屋は秘密基地のような雰囲気を生み出すので、書斎や趣味の部屋として利用されることも多くなります。もちろん子供部屋として使うと子供が喜びますし、その様子を半階違いの部屋から見ることができます。

スキップフロアの踊り場も活用できる空間です。テーブルを置けば、主婦のちょっとしたワーキングスペースとなります。上下共に目を配ることができるので、家族の様子を伺うことができるわけです。

スキップフロアの注意点とは?

遊び心が生まれることで、生活に楽しさを与えてくれるスキップフロアですが、注意点などもあります。まず壁や扉で部屋を区切らないので、その広い空間の空調を整えるための光熱費がかかります。エアコンやファンヒーターなどで上から下まで室内全体を暖めたり冷やしたりする必要があるからです。また家族の気配を感じることができるのは良いのですが、プライバシーをどう守るのかが課題になります。遮音性に関しても低くなることは覚悟が必要です。さらにバリアフリーと逆行する構造となるので、高齢者との同居となると考慮が必要となります。

また、スキップフロアは空間の把握が難しい構造となります。その設計には知識と経験と技術が必要になります。設計士の腕が無ければ使い勝手の悪い間取りになってしまいます。見た目には楽しそうに見えるものですが、部屋選びの際は動線や収納の位置など生活のしやすさをチェックすることが大切です。

終わりに

マンションでスキップフロアの間取りを採用しているのは、デザイナーズマンションが多いものです。あるいはメゾネットタイプのアパートやマンションでスキップフロアを採用しているところも見られます。使い方は自由なので、アイデア次第で同じ間取りでも素敵な空間になるのがスキップフロアの特徴です。さらに階段そのものも部屋の一部として利用することができます。活動的になり、また創造力も働くようになるのがスキップフロアの魅力のひとつと言えます。

スキップフロアのお部屋名古屋市昭和区「Green Avenue」

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