2人暮らしをするためには、賃貸物件はどの程度の広さの間取りがよいのでしょうか。実際に住んでいるカップルのアンケート結果からも、その答えがみえてきます。喧嘩せずにストレスなく生活できる広さと間取りについて考えてみました。
2人暮らしには2DKあるいは1LDKがおすすめ
2人暮らしをするために借りられる物件はワンルーム(ただし2人暮らしも可能な物件もありますが)以外にいろんなタイプがあります。当然その広さが広くなるほど家賃も高くなりますが、喧嘩をせずに同棲できる広さと間取りは2DKあるいは1LDKがおすすめです。
もちろん2LDKの広さがあれば2人それぞれのプライベートルームも確保できますが、家賃負担も大きくなります。家賃の予算に余裕があれば2LDKが一番オススメです。生活スペースが狭くなるとお互いにストレスがたまって喧嘩しやすくなってしまいます。
インテリアに関してもそれぞれに好みがある場合、それを反映できるスペースも必要になるでしょう。大事なことは、ある程度のスペースを確保して、ストレスが少ない生活ができるようにすることです。その点を考慮して、どのタイプの間取りを選ぶのかを決めるとよいでしょう。
各間取りのメリット・デメリット
同棲することを前提とした場合、実際に間取りのタイプによってどのようなメリットとデメリットがあるのかをご紹介します。
機能性に優れた1LDK
広いリビングで2人一緒にいても余裕のある生活ができる間取りです。人気も高く、同棲をする2人暮らしにとっては最低限の機能性を備えた間取りといってもよいでしょう。8帖以上のリビングダイニングキッチンのほかにひと部屋があります。新しいタイプの間取りなのでバストイレも別、独立洗面台を備えていることも多いのが特徴です。
リビング以外には寝室となるひと部屋しかないので、常に一緒にいたいという同棲カップルにおすすめです。生活空間にゆとりがあるのでストレスもかかりにくく、喧嘩することも少ないでしょう。
ただし喧嘩をしてしまった場合、2人がそれぞれ頭を冷やせる部屋がありません。寝る時も気まずい雰囲気のまま寝室で寝ることにもなってしまいます。この点は1LDKのデメリットといえるかもしれません。またリビングを広く確保するために、収納は寝室のクローゼットのみという間取りもあります。そのため荷物などを収納する家具も用意する必要があるでしょう。
最低限の広さを確保した2K
ふた部屋にキッチンというタイプの間取りです。ダイニングスペースがないので、実質的にはひとつの部屋をリビングダイニング代わりに使い、もうひと部屋を寝室にする使い方になるでしょう。部屋数は欲しいけれども家賃を抑えたいというカップルにおすすめです。
古いタイプの間取りなので、築年数も古い物件が多くなります。またリフォームされていなければキッチンも古いタイプの使い勝手がそれほどよくないものとなるケースもあります。機能性という面では住み心地はあまり期待できないかもしれません。
その代わりに家賃は安いので、社会人になったばかりのカップルにとっては生活費を圧迫しない点がメリットといえます。また部屋がふたつあるので、それぞれのプライベートスペースを確保することも可能です。ずっと一緒にいるというよりも、それぞれが自分の時間も大事にしたいというカップルに向いている間取りといえます。
プライベートも確保できるコスパの良い2DK
住み心地と家賃の安さのバランスがとれた、コスパの良いタイプです。ふたつの部屋とダイニングキッチンという間取りになります。
ダイニングスペースはそれほど広く確保できませんが、ダイニングテーブルを置いて食事ができます。そのため、残りのふた部屋をそれぞれのプライベート空間として完全に確保することができます。
自分の時間を大切にしたいというカップルにおすすめですし、ストレスがかかりにくいので喧嘩することも少ないでしょう。ただし喧嘩をしてしまった場合、お互いに部屋にこもってしまうと謝るきっかけが作りにくいというデメリットもあります。
十分な広さと個室を確保した2LDK
2人暮らしをするカップルに最も人気のあるタイプです。リビングダイニングキッチンとふたつの部屋という間取りになります。かなり広いので生活スペースも十分に確保できますし、ふたり一緒にいるスペースも広くお互いのプライベートスペースも確保できます。
ただし家賃の高さがネックとなります。夫婦として生活拠点を定める場合に選ばれることが多いようです。
2人暮らしで必要な広さは?
2人暮らしではどの程度の広さがあればよいのでしょうか。それがわかれば不必要に広く家賃が高い部屋を借りる必要はなくなります。実際に2人暮らしをしているカップルにアンケートをとってみると、部屋の広さは25㎡から55㎡まで偏ることなく分布していることがわかります。
強いていえば、その中でも30㎡から35㎡が多いようなので、間取りとしては2DKあたりになるでしょう。40㎡あれば1LDKの間取りになります。
都心では40㎡の広さでも、個室をコンパクトにすることで2LDKの間取りに区切っている物件もあります。寝室のほかにもうひと部屋欲しいという方には便利かもしれません。ただし、ひとつの部屋は3帖程度になります。寝室はあくまでもベッドのみを置いて、「寝ることに専念する」部屋になるでしょう。
同じ広さでも間取りの違いによって確保できるスペースが違いますし、2人の生活サイクルに応じて選ぶとよいかもしれません。
独立した部屋と続き間どちらがいい?
間取りによっては部屋のドアが開き戸になっているか、あるいは引き戸になっているかにタイプがわかれます。引き戸の場合には、開け放つことで続き間としても使えます。
開き戸は独立した部屋として確保できますが、2人それぞれのプライベートを確保したい時にはよいでしょう。その代わりに部屋それぞれがきっちりと区切られているので、広い空間が欲しいというカップルにとっては圧迫感を感じるかもしれません。
一方で開き戸は続き間とすることで広いスペースを確保できます。多くの友人を招いてパーティをしたりすることが多いカップルにおすすめです。その代わりにプライベートスペースを確保しにくいというデメリットもあります。
20代カップル(男性:会社員、女性:アルバイト)の場合は1LDKが多い
20代カップルの場合には、どのような部屋に住んでいるのでしょうか。アンケートなどをみると、希望するのは広い2LDKだけれども、実際に住んでいるのは1LDKが多いという結果が出ています。次に多いのは2DKなので、広さとしては同じくらいのスペースを確保しているようです。
これ以上広い部屋となれば家賃負担も大きくなりますし、結婚を意識するまでは適度な広さでよしとしているのかもしれません。20代の後半になれば2Kあるいは1LDKが多くなります。お互いのプライベートも確保したいというカップルが多くなっているのでしょう。
20代婚約中のカップルの場合は2LDKも多くなる傾向に
同じ20代のカップルでも婚約をしている場合には、2LDKの間取りが多いようです。これは結婚してからもそのまま住み続けることができることと、子どもが生まれても広さは十分にあるので、早急に引っ越す必要はないでしょう。
住む場所も生活拠点として定着できるところを選ぶ傾向がみられますし、それゆえに家賃は高くなっても十分な広さを確保したいというところでしょうか。
30代夫婦DINKSはコンパクトに2DKを選ぶ場合も
30代のDINKS夫婦の場合には、住んでいる間取りで多いのは1LDKあるいは2DKとなります。そろそろ将来の生活費を蓄えることも視野に、家賃負担を減らしたいという気持ちがあるようです。というのも、住んでいる部屋の満足度をみると50%ほどが不満を持っているからです。広さに満足はできなくても喧嘩せずに住めるのは、2人暮らしも長くなりお互いに適度な距離感を保つことができるようになっているからかもしれません。
まとめ
2人暮らしで必要な広さは年代や同棲あるいは結婚後何年経つかによって違うようです。若いうちは負担できる家賃との兼ね合いで少し狭めに、婚約してからは少し広く快適な生活ができる間取りに、そして結婚してからは逆にコンパクトな広さになっていることがわかります。2人暮らしの長さも、喧嘩せずにすむ広さと関係があるようです。間取りは2人の生活スタイルに応じて、広いリビングか部屋数の多さかどちらかを優先すればよいでしょう。