7つの疑問にお答えします|タワーマンションQ&A

Q&A

日常生活では得られない眺望が楽しめるタワーマンション、憧れる人は多いものでしょう。その一方で、気になるデメリットとされることも多いのが事実です。デメリットをメリットで帳消しにできるのか、それとも生活する上では致命的なものなのか、それがきになるところです。そこで今回はタワーマンションにまつわる様々な疑問について取り上げたいと思います。

タワーマンションは音が気になると言うけれど・・・

防音性

重厚感のあるタワーマンションですが、実際に住んでいる人の声を聞くと、思いのほか音に関する悩みを聞きます。例えば隣戸との境となる壁ですが、多くの場合はコンクリートではなく、石膏ボードを使った乾式壁となっています。これは、上層階の壁をコンクリートにしてしまうと重量が増すために、梁や柱を太くしなければならいからです。そのためのコストがかかりますし、確保できる部屋数も少なくなります。

この乾式壁の防音性ですが、実際には話し声などはほとんど通ることはないようです。ただし打撃音には弱いので、例えば掃除機が壁に当たる音などは響くようです。

注意が必要なのは上階からの音です。一般的にタワーマンションは床スラブのコンクリートは厚くなっていますが、軽量化のために梁を小さくしています。これが音漏れの原因とされています。ただし防音性の評価が高い物件もあります。スラブ厚が350mmほどあれば、特に気にはならないようです。

高層階は子育てに影響があると聞くけれど

子育て

タワーマンションに住むことで心配されるのは、小さな子供にとっての環境が挙げられます。高層階となると外出が少なくなるのはよく聞かれることです。その結果、子供を外に連れ出すことが少なくなるために、教育上影響を及ぼすというものです。もちろんマンション内には子供同士が遊べるコミュニティルームがある物件もあります。けれども、子供にとっては自然環境の中で自由に遊ばせることが重要と言われています。

これはタワーマンションに限ったことではなく、一般のマンションでも言えることです。高層であっても低層であっても、公園などで遊ばせる時間を取れるかどうかといったことが問題になります。子供の五感が育つ6歳までは、極力外に連れ出して遊ばせることが大切です。

また、親が外出しなくなることで、子供の依存度が高まるとのデータもあります。確かにエレベーターの待ち時間などを考えると外に出るのが億劫にもなります。けれども、子育てを考えての行動を意識するならば、どのようなタイプのマンションでも影響はないと言えます。外で遊ばせてあげないと、子供は低体温になるとも言われます。面倒がらずに外に連れ出してあげることが大切です。

外からの音が気になると言われるけれど

外からの音

外の音は上に上がるほどに反響されるので、タワーマンションの高層階に住んでびっくりする人は多いようです。車の音や人の喧騒、線路が近ければ電車の音はかなり気になるようです。また、常に吹いている風の音もあります。特に近くに同じような高層の建物があれば、反響するようです。

もちろんタワーマンションはペアガラスを採用しているので、通常のサッシよりは防音性は高いものです。けれども外からの音は窓を閉めていても気になる人はいるようです。賃貸で借りる場合には必ず確認ができるので、チェックしておくことが大事です。

タワーマンションと言えば揺れが気になる

タワーマンションは地震に対しての対策はしっかりとしています。ただしこれは、建物が倒れないようにとのことで、中に住んでいる人のことは実際には考慮されていません。例えば免震構造の場合、建物全体が地震のエネルギーを直に受けない形で揺れます。そのために、地震が収まってからもしばらくはゆっくりと揺れ続けています。上層階ともなれば前後1メートルほどの幅で動くと言われます。

タワーマンションのような高層の建物でよく聞くのが、風が吹くだけで揺れるということです。実際にどうなのか、様々な意見がありますが、たとえ揺れているとしても気にはならないようです。もちろん中には体調の不調を感じる人もいるようですが、高層階との関連性は確認されてはいません。ただし、精神的なストレスは感じるかもしれないので、気になるようなら高層階は避けた方が良いかもしれません。

高層階での気圧の影響はどの程度あるの?

気圧

高層階へと移動するエレベーターに乗ると、耳が痛くなることはありませんか?これは気圧の変化が原因ですが、タワーマンションの高層階となれば気圧も少し低くなります。気圧変動は人によって感じ方は違うものです。台風が近づくと体調が悪くなる人もいるように、高層階での生活が慣れない人も中にはいます。

100メートルほどの高さでは、気圧の違いによる健康への影響はほとんど無いとされています。けれどもこれはあくまでも数字上の話なので、人間の五感には関係ないデータです。例えば風による建物の揺れを感じる人もいなければ、船酔いのような症状を訴える人もいます。気圧の違いを敏感に感じる人ならば、タワーマンションの高層階は避けた方が良いでしょう。

上層階は空気が綺麗なのは本当?

マンション生活で悩みのひとつとなるのが、幹線道路の排気ガスではないでしょうか。高層マンションの上層階となれば、排気ガスは希釈されて少なくなるとの意見もあります。確かに地上に比べると少なくはなりますが、排気ガスや埃は風に乗って舞い上がります。実際に中国の黄砂がはるばる日本まで運ばれるほどです。たとて上層階といっても、空気がクリアになるとは言い切れないわけです。

ただし、一般のマンションと比べると影響は少ないのも確かです。さらに、そもそも風が強い上層階は窓を開けることができない物件も多いものですし、室内は24時間換気されるので、空気が綺麗なのは間違い無いかもしれません。

ひとつ注意が必要なのは、完全に密閉された空間となるのでダニが発生しやすくなるということです。窓を開けての換気ができないので、まめな掃除と湿度管理が必要になります。

高層階からの景色がインスピレーションを生む?

インスピレーション

眺望の良さが前面に出るタワーマンションの高層階ですが、その眺望を目にすることにより、インスピレーションが豊かになると言われます。

人は目に飛び込む様々な景色から、想像力を生み出すと言われます。よく歩いているとアイデアが生まれると言われます。もちろん血流が良くなることもひとつの要素ですが、これも視界に入る景色が変わることにより、インスピレーションにつながる神経が刺激されるのが原因のようです。

タワーマンションから見る景色は、一般的な生活環境からは目にすることが無いものです。その特別な景色を目にすることによって、あるいは夜景の光の変化を見ることで創造性が高まることは十分に考えられます。眺望を楽しみながらゆったりと寛ぎの時間を、というのも良いのですが、創造性を必要とする仕事をする人にとっても良い環境と言えそうです。

終わりに

タワーマンションに関しては、実際に住んでみてわかることが色々とあります。また個人的な感覚に訴えることもあるので、生活してみないと分からないことも多くあるようです。生活習慣を意識することでクリアできる課題もあれば、体質的にどうしても無視できないこともあります。住んでから後悔することがないように、この記事が少しでもお役に立てばと思います。

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