今回のご依頼は広めのワンルームにお住まいの方からです。この空間を上手く生かしたインテリアを、とのことで取り組みました。
ポイントはヒダがフラットなタイプのカーテンを使っているところにあります。部屋の印象を変えるテクニックなので注目していただければと思います。
ワンルームはシンプルに
まずワンルームタイプの部屋を広く使うためのインテリアのポイントをご紹介します。
なるべく床を見せること、背の高い家具は避けること、そして色数を抑えてすっきりとした雰囲気に見せることです。
またワンルームではゾーニングも意識する必要があります。食事をする場所、リラックスできる場所、そして眠る場所をきちんと分けておくことでそれぞれの場所を意識できます。
使っていない場所を意識することで、部屋を広く感じる心理的な効果を生み出すことができるわけです。
カーテンの印象で部屋全体の雰囲気も変わる
インテリアアイテムで特に注意が必要なのはカーテン選びです。面積が大きく存在感があるので、その選び方によって部屋の雰囲気も大きく左右されるます。
例えばすっきりとシンプルな部屋作りをしたいのに、カラフルで重厚感のあるカーテンを選んでしまうとアンバランスな感じになってしまいます。そのためにカーテンの種類それぞれにどんな特徴があるのか、部屋全体にどのような影響を与えるのかを知っておくと良いでしょう。
今回は部屋の広さを強調するシンプルなインテリアがテーマなので、カーテンもそれほど自己主張することのないタイプを選びました。ヒダと呼ばれる部分がフラットなタイプにしているので、部屋全体のシンプルな雰囲気を損なうことがありません。通常はこのフラットヒダのカーテンは、そのデザインを楽しめるのがメリットとなります。今回はそのすっきりとしたシルエットを生かす形でインテリアに役立てています。
ゾーニングにはラグマットが便利
ゾーニングはテーブルやソファ、ベッドの配置で行いますが、ラグマットを使うとさらに効果的です。
一般的にワンルームはリラックスできる場所と食事をする場所は同じになる傾向があります。今回は広めのお部屋なので、そのふたつはしっかりと分けたいと考えました。けれどもダイニングセットを置いてしまうと、さすがに圧迫感が生まれるので狭さを感じてしまいます。そこでテーブルの下に1枚ラグマットを敷いて、食事をするスペースとして認識できるようにしました。
柄選びですが、部屋のシンプルさを演出できるようにツートンカラーのスクエアなものを選んでいます。ただしシンプルとはいえ白黒だとメリハリがきついので、オフホワイトとグレーのコンビにして柔らかな印象を受けるようにしました。
家具の配置のポイント
ソファとベッドをどの位置に置くのかについても触れてみたいと思います。
ワンルームは必然的に置き場所は限られてきます。その中でどの位置に置くのかによって、やはり印象はかなり変わってきます。
まずソファですが、これは座った時の目線を意識するようにします。例えば窓を向くような位置に置くと、視界に入るのはカーテンです。お気に入りのデザインのカーテンを使っている場合には効果的です。けれども今回はカーテンのデザインはシンプルにしているので、カーテンに向く位置に置くメリットはあまりありません。また広さを感じるようにしたいので、廊下やキッチンを向く位置に配しました。キッチンスペースは開けているので、視界の先に広がりを感じることができます。さらにベッドが視界に入らないので、大きな家具の圧迫感を感じることもありません。つまりベッドはソファの並びに置くことで、視界に入ることなく目の前に広がりを感じるようになります。
今回は収納家具も少ないので、ベッドの横にシェルフを置きました。シェルフは視界が抜けるので、ワンルームタイプのお部屋には重宝するアイテムです。他にテレビボードのカラーを白を基調とするものにしたり、パイプ式のハンガーかけを置いたりと徹底して広さを感じるように工夫しています。
終わりに
いかがでしょうか。全体の雰囲気を統一するために細かなテクニックなども使っていますが、いずれもそれほど難しいことではありません。誰でもすぐに実践できることばかりなので、参考にしていただければと思います。