広いワンルームを活用してこだわりの部屋にしたい、そのようなご希望を持つ男性の方が今回のご依頼人様です。15畳もの細長い空間をどのように生かすのか、その工夫をご覧いただければと思います。
細長い部屋の悩みとは?
今回のお部屋は42㎡もあり、一人で住むには十分すぎる広さです。けれども仕切りがなく、いわゆるウナギの寝床と呼ばれるような細長い部屋は、案外とインテリアを考えるのが難しいものです。家具の配置によっては、部屋の端から端まで何度も往復しなければいけないとか、動線が悪くなったりといった声も聞かれます。
まず活動拠点をどこに置くのかを考える
広く細長い部屋のインテリアを考える時は、まず自分の生活スタイルを考えてどの位置に活動拠点を置くのかを考えましょう。また部屋にいる間の自分の動きを考えて、最も効率良く動けるような家具を配置を考えることも大事です。
今回のお部屋は大きく3つのブロックに分けて考えました。まずリラックスする場所と寝る場所、そしてもうひとつはダイニングテーブル代わりに使える作業テーブルを置いた場所です。ご依頼人様は自宅に帰ってからも仕事をすることがあるとのことで、まず玄関に最も近い場所にワークデスクを置きました。
商品はイーサプライのシンプルなデザインのワークデスクです。フレームが金属なのでモダンな印象を受けるデザインとなっています。チェアはイームズのダイニングチェアにして、長時間座っても疲れないように配慮しました。
ここを拠点にすることで、ウォークインクローゼットの中から必要なものを取り出したり、あるいはキッチンで何か飲み物を入れるといったことが楽に行えるようにしています。
ワークスペースの隣にベッドを置いた理由
そしてそのダイニング兼ワークスペースの隣にベッドを置いています。通常はベッドを玄関から最も遠い場所に置くものですが、今回はあえて部屋の中心にしています。その理由は、さらにその奥のバルコニー側にくつろぎのスペースを確保したかったからです。
ワークスペースのすぐ隣にソファなどを置くと、ちょっと疲れた時にすぐ座るようになります。そのうち仕事と休憩の境目がなくなり、メリハリがなくなってしまいます。そこであえてくつろぎのスペースを離し、メリハリのある活動ができるようにしました。
そしてそのベッドとくつろぎのスペースの間にシェルフを置いて、生活空間を区切るようにしています。選んだ商品は、ベッドが関家具のカルディナで、ヘッドボードの高いタイプにしています。通常はヘッドボードが高いベッドは、その上で本を読んだりリラックスをする場合に選びます。今回は隣のくつろぎスペースとの目隠しになるような効果を狙って選びました。
実は一番こだわったくつろぎのスペース
最後にご紹介するのは、部屋の一番奥にあるくつろぎのスペースです。実はここに最もこだわりを持って家具を選びました。家で仕事をすることもある以上、その疲れをしっかりと取れるようなリクライニングスペースにしたいと考えたからです。そこで通常のソファではなく、リクライニングチェアのように使える商品をということで、アルモニアのBella Curvaというものを選びました。
そしてテーブルも、ソファの横に置ける円形タイプのLT-77(HOME DAY)という商品を置いています。ここにドリンクを置いたり本を置いていたりと、サードテーブル的な使い方ができるようになっています。
さらに照明にもこだわっています。まずスタンドライトのLT-1658(インターフォルム)で間接照明を演出できるようにしています。天井の照明もデザインがモダンなシルヴィア(エルックス)を設置しました。レースカーテンはヒダの大きなゴージャス感のあるサンゲツのAC6465です。そして仕上げにソファの下に幾何学模様がモダンなラグマット、グローべのルフトという商品を置いて高級ホテル風に仕上げました。
終わりに
いかがでしょうか、細長い部屋をどのように区切るのか参考になるかと思います。あくまでも自分の生活スタイルを考えて、無駄のない動線の確保とゾーニング(生活空間の仕切り)がポイントになります。