
国土交通省での有識者検討会において、宅配ボックスを活用した二酸化炭素排出削減が提案されました。どういうことかと言うと、配達先の不在による再配達によって排出される二酸化炭素発生を抑えることが狙いというわけです。受取人は不在時に宅配ボックスに届いた荷物を受け取ることができるわけです。
デザイナーズマンションをはじめとして、今では一般的なものとなっている宅配ボックスを、低価格なものを開発してアパートや一戸建てにも設置しようという計画案もあります。
宅配ボックスにもオススメがある?
24時間いつでも荷物を受け取れる便利な宅配ボックスですが、多くのメーカーが製造しています。そしてその中には厳しい基準をクリアしたものが存在します。
例えば子供でも利用できることから、使用する上で危険となるような突起物が無いこと、故障した時にも必要な部品を交換するだけですぐに修理できるなどの条件があります。
優良住宅部品と呼ばれるものがあります。宅配ボックスの場合、安全性や耐久性、機能性などを考慮して64もの項目をクリアした優良住宅部品を使用したものが認定基準となります。宅配ボックスは電気で作動するために、停電となると使えなくなるケースもあります。そのために、電池を使っているタイプのものもあります。
宅配ボックスの便利さ
宅配ボックスは宅急便だけ使用できるわけではありません。ゆうパックなどの郵便物も、印鑑が必要なもの以外であれば利用できます。中には、宅配ボックスに荷物が入ったことをメールで知らせてくれるものもあります。そしてその機能は進化を続けています。
例えば小さな子供がふざけて入り込んでしまうことが無いように、人感センサーがついているものもあります。便利な活用方法としては、ボックスを開けるための暗証番号が記されたような用紙に、配達日時が記載されていることを利用するものがあります。商品のクーリングオフの申請の際に、受け取り日時の証拠とできるわけです。
宅配ボックスの注意点
電源トラブルによる故障が起きると、復旧には時間がかかるようです。基本的にはゆうパックなどの郵便物には使用できないものとされます。けれども、送付元で宅配ボックスの使用を許可するよう郵便局に伝えることで利用できるわけです。このような大切な書類が中に入ったまま、修理のためにしばらく使用できないというケースもあります。その点を踏まえて利用することが大切です。
また、中にはマンションの住人がロッカー代わりに自分で使うようなケースもあります。このようなことが無いように、管理組合で規約を作るなどの必要があります。
また、ダイヤル式のもので多いケースとして、宅配業者が間違えて暗証番号を記しておくというものです。本人は当然ながら、その番号は覚えていないものですから、開けるために業者を呼んだりと手間をかけることにもなります。あと、当然ながら宅配ボックスを設置することで、その維持費が必要となります。それは居住者の管理費に加算されることになります。
宅配ボックスに見る地域性
面白いデータがあります。
東京の新築マンションでの宅配ボックスの設置率は90%だそうです。特に設置率の高いデザイナーズマンションが多いことも一因のようですが、一方で大阪を中心とした関西圏では50%前後というデータが出ています。
もちろんこれは、認知度とは関係ありません。東京とは異なり、関西ではマンションの居住者同士の付き合いが多いことから、荷物は預かるケースが多いのが関係しているようです。とはいえ、特に単身者にとっては宅配ボックスの存在は、今では無くてはならないもののようです。ネットでの買い物はもちろんのこと、スーパーでもネットショッピングできることにより、普段使いとして活用しているというわけです。