名古屋で栄エリアと名駅エリアと言えば、名古屋が誇る二大エリアとして何かと比較される地域となります。それぞれに発展の歴史は異なりますし、今後の発展もそれぞれに異なります。そこで今回、幾つかの視点からこの二つの地域を比較してみます。
買い物等のプライベート
栄エリアは元々城下町として発展してきた地域です。清洲越しと呼ばれる遷都により清洲の町屋は移り、やがて栄町と呼ばれるようになりました。1910年には市内初のデパート、後の松坂屋が開店し、以降地下街や百貨店やファッションビルなどが完成しています。中心となる久屋大通公園は名古屋の流行発信地にもなっています。
一方の名駅エリアは、かつては広大な湿地だったところです。東京と大阪を結ぶ鉄道計画が決まり、1886年に名護屋駅が開業しました。翌年に名古屋駅と改称します。その後近鉄が乗り入れ、1941年に名鉄新名古屋駅、現在の名鉄名古屋駅が開業します。そして地下鉄東山線や東海道新幹線の開業などで、中部の玄関口としての役割を担うようになりました。周辺に百貨店や地下街が揃い、1999年のJRセントラルタワーズ誕生を機に複合高層ビルが立ち並ぶようになりました。
現在の栄はデパートや商業施設が密集し、地下街も多く銀行や病院など必要な施設も揃っています。休日には音楽イベントも行われ、歩行者天国で賑わっています。名駅エリアも大きなショッピングセンターが多く、地下街にはレストランやカフェも多く集まっています。近くには円頓寺商店街がありスーパーもあります。駅の東側は治安も良く、家賃も高めですがスーパーはありません。西側は昔ながらの雰囲気を残す地域となります。
交通の利便性
栄エリアは各方面へ出るためには、JRや名鉄、近鉄などへの乗り換えが必要となります。東山線沿線や名城線沿線が便利です。東山線、名城線共に本数も多いのでラッシュ時以外は快適に利用できます。栄駅や名城線と桜通線の久屋大通駅が近いので利用できます。
一方で名駅エリアはあらゆる主要な路線とつながっているので、全て一本で利用することができます。JRや名鉄、近鉄に地下鉄、さらにあおなみ線が通っています。東山線を利用することで、名古屋市内の主要地へ一本で出ることができます。また、名鉄バスや名古屋市営バスのターミナルがあるので非常に便利です。
将来性について
将来性に関しては名駅エリアの方が期待されています。JRセントラルタワーズの開業から10年の間に名駅エリアと栄エリアの勢力図に変化が見られます。地価の推移を見るとその動きが良くわかります。2003年には名駅エリアの最高地価は栄に比べると30%以上低いものでした。けれども2008年には逆転して、その差が広がっています。新築マンションの供給量に関しても、名駅エリアの利用が便利な路線で増えているのがわかります。
名駅エリアには今年、大型の複合ビルが開業します。大名古屋ビルヂングにJR名古屋タワーが、そして来年には、JRゲートタワーも完成します。さらには2027年度までの開業を目指して名鉄百貨店再開発事業も進んでいます。一方で栄は現在、特に大きな再開発の話はありません。けれども文化施設や美術館、そして緑や公園などを活かした街づくりが進められると考えられます。都市化が進む名駅エリアとは異なる形で、さらなる発展を目指すものと見られます。また、名駅周辺に多くの新築事務所が建設されていることを受けて、栄では新規での事務所建設は止まっています。その代わりに、都心回帰を掲げて分譲マンションの建設が増えています。
このように名古屋の二大都市として成長してきたふたつのエリアですが、再開発によりそれぞれの特色がはっきりとするようになってきています。名駅エリアはオフィスを中心として商業地区としての色が濃くなり、栄エリアはゆとりのある生活を提供する住宅地として認識されるようになってきています。
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