賃貸マンションを探す上で、何を最優先にするかは人によって異なります。けれども、実際に住んでみてどうしても不満に思えることは共通してあるようです。つまり、部屋選びの時点では妥協できると思っていたことも、どうにも我慢できないと感じるようになるケースが多いということです。そしてそれを原因として引っ越しを考える割合は半数以上とのデータもあります。そこで、マンション選びで住んでから失敗したと思わずに済むように、チェックすべきポイントを挙げてみます。ちなみに、以下で提示しているアンケートのデータは、とある住宅メーカーが集計したものとなります。
【最も多い不満は、上階の足音】
音の問題はマンションにおいても最も多く見られる課題のようです。実はアパートもマンションも不満度はほとんど同じとのデータもあり、そのためにマンションに期待していた人の不満が大きいようです。遮音性のポイントはコンクリートの厚さと二重床、二重天井となっているかです。けれども賃貸専用マンションの場合は、コスト削減のためにそれほど期待できないという現実もあるようです。デザイナーズマンションの場合にも、天井高を確保するために床スラブが薄くなっていないかを確認することが必要です。この点で物件選びの際にチェックしたいのは、せめて子供が上階にいないかという点になります。あるいは子供は不可の物件を選ぶということになります。新しい物件であれば、とも思えるものですが、統計によれば築年数はあまり関係無いようです。また、お知らせのための掲示板にも注意しましょう。騒音に対する注意が張られている場合もあります。
【断熱性】
光熱費に反映するということで、不満度2位にランクインしています。築年数15年以上の物件から不満度が急増するので、この点を考慮すると良いかもしれません。そして角部屋か否かも大きく影響します。隣の住戸からの音を気にするなどの理由で角部屋は人気がありますが、実際のところ断熱性はかなり落ちます。加えて結露も発生しやすく、カビが発生しやすいケースもあります。内見の際には外壁側の壁の断熱処理をどのようにしているかを聞くことも大切です。
【風通し】
窓を開けて風が通るかどうかは、是非確認しておきたいところです。空気がこもる部屋はカビが発生しやすくなります。デッドスペースが多いような間取りも要注意です。窓はベランダのみとなれば、玄関を開けたままでも支障が無いかをチェックしておきましょう。
【隣の住戸との壁の薄さ】
音の問題として、隣の住戸もチェックが必要です。マンションの場合にはコンクリート壁となるので、それほどに音が漏れることはありません。けれども一応、不動産屋に壁の厚さを確認しておくことは必要です。そして築年数が古くなるほどに隣の音に対する不満度は高まる傾向があります。これはコンクリート自体が年数が経つことにより、内部に隙間ができるようになることが原因のようです。特に築30年以上経つと、大幅に不満度は高まるデータが出ています。割と歴史の浅いデザイナーズマンションの場合には、この点についてはそれほど心配はいらないかもしれません。
【住んでみてわかった、欲しい設備】
物件選びの際には妥協できると考えていたにも関わらず、やはり住んでみたら必須だと思われるものがあります。データによれば、その1位はバスとトイレが別であるということとなっています。最初は一緒でも構わないと思っていても、やはり不便に感じているわけです。次に挙げられているのが内装が綺麗であること、そしてバルコニーがあることと続きます。特にバルコニーは、やはり洗濯物を干すために必要とされるようです。続いて駐車場、そして面白いことに、不満度1位の防音性と続いています。これは、最初から防音性に関しては注意していたことから意外性という点に関してポイントが低いという意味合いと考えられます。デザイナーズマンションを検討する際にも、このような実用性をしっかりと考慮して検討することが大切です。