賃貸物件を借りる場合、室内に傷をつけることはご法度です。真っ白な壁紙が味気ないなどの不満があっても、どうしようもないと諦めがちですが、実は工夫によって部屋の印象は大きく変わります。今回そのポイントをいくつか挙げてみます。
ウォールステッカーを使う
部屋の印象を変えるためには、大きな面積となる部分に手を加える必要があります。室内でそのような部分といえば、窓やサッシと壁、天井です。窓やサッシは好きなカーテンをかけることで対処できますが、壁や天井もウォールステッカーで装飾できます。
出典:harry
ウォールステッカーとは、簡単に貼ったりはがしたりできるシールのことです。壁に傷をつけないので、簡単に原状回復できるのが特徴です。また様々な模様やデザインがあるので、簡単に好みの雰囲気にすることができます。ネット通販で入手できるので、誰でも簡単に入手することができます。種類としては、簡単にはがせるシール式のものと、ドライヤーで温めながらはがす転写式のものとがあります。転写式はしっかりと貼れるのが特徴ですが、壁紙によってははがしにくいこともあるので注意が必要です。
価格はサイズによって異なりますが、だいたい数百円から数千円といった感じになります。100円ショップでも購入できます。
効果的な使い方ですが、基本は目線の位置に貼ることです。壁全面をウォールステッカーで埋めるとなると相当な費用がかかります。またデザイン的にもくどくなるので、ピンポイントで貼るのがお勧めです。まずはリビングで普段座る位置の目線の先に、お気に入りのデザインのものを貼るというのが基本的な使い方です。
さらに上級者的な使い方としては、あえてニッチなスペースに貼るというテクニックがあります。例えば天井近くの梁のように、普段気にかけないような場所に貼ると逆に目立ちます。あるいは、ちょっとしたくぼみなどにお洒落なステッカーを貼るのも遊び心があります。床に近い部分にネコのステッカーを貼ってみるのもいいですね。
玄関を変えよう
玄関は部屋に最初に足を踏み入れる場所です。このスペースをどのように演出するかによって、部屋のイメージも大きく変わります。
玄関の床に木目調のクッションフロアを敷くだけで、暖かみのある雰囲気を感じます。壁も板壁風にカッティングシートを貼ると、さらに柔らかな印象になります。あるいは大理石風のクッションフロアを敷くことでデザイナーズマンション風にすることもできます。また、レンガ調にすることでブルックリンスタイルを演出することが可能です。床にアンティークレンガ、壁は漆喰調とすることによって、ナチュラルな雰囲気にもできます。
さらに、ドアにカッティングシートを貼ることによって、床や壁との相乗効果を生むことになります。
キッチンを変えよう
壁をウォールステッカーでおしゃれにしたら、次はキッチンを変えてみてはいかがでしょうか。普段使うところをお気に入りのデザインにすることで、楽しい気分にもなります。
まずキッチンの壁を好きなデザインにするコツを紹介します。下地に幅の広いマスキングテープを貼ることで、その上に好きなカッティングシートを壁紙として貼れるようになります。キッチンでは定番となる木目調のものやタイル調のものなど、自由に選ぶことができます。100円ショップでも色んなデザインのものがあるので気に入ったものを探すことができます。
定番のものに飽きたら、他のデザインに挑戦してみましょう。モノクロのタイル状を使えば、メリハリが効いたスタイリッシュな感じになります。ミックスカラーのものであれば、ポップな遊び心を感じることができます。ユニークデザインのものを組み合わせることで、さらにポップな雰囲気を演出できます。
トイレをおしゃれに
室内でも特に生活感が出るのがトイレです。ここをおしゃれに変えることで、カフェ風にすることもできます。ポイントはタンクを隠すタンクレスです。ちょっと大がかりな作業が必要ですが、雑貨を飾るなどのおしゃれも楽しめるので人気があります。
必要となる道具はメジャーと電動ドライバー、タッカーと呼ばれるホチキスのようなもの、そしてサンドペーパーです。電動ドライバーはネット通販で格安で手に入ります。
タンクレスDIYの流れとしては、まずサイズを測ってベニヤ板をカットします。これはホームセンターで板を購入する際にカットしてもらえます。次にサイドなどに角材やベニヤ板を取り付けて補強しておきます。取り付けは電動ドライバーを使用します。次にベニヤ板に好みのタイルやシートを貼り、土台を完成させます。続いて上部の板も、水受けなどの穴をあけて作成します。上部の板を土台に取り付けて完成です。上部の板には好みに応じて布を貼り付けるのもアリです。そしてお気に入りの雑貨を飾っておけば楽しい空間へと変わります。
壁もマスキングテープとカッティングシートでおしゃれな雰囲気にできます。レトロな感じの壁にすれば、カフェやレストランのような雰囲気となります。
バスルームもDIYでリラクゼーション効果を
水回りとしてバスルームのインテリアは難しいものですが、工夫によってリラクゼーション効果を高めることができます。バスルームには、水に強いお風呂用の壁ステッカーを貼ることができます。基本的に茶系を使うことで、落ち着いた雰囲気になります。グリーン系の色を使えば、清々しい気分になれます。さらにワンポイントステッカーを貼ることで、お洒落感を高めることができます。
また、脱衣所にディアウォールを設置することで、ちょっとした物置にすることができます。洗濯機の上にスペースが空いていれば、おしゃれな収納棚を作れます。そこにカゴを置いてタオルなどを収納すると便利に利用できます。
ディアウォールを活用しよう
ディアウォールとは、床と天井の突っ張り棒で、上部のパーツ内にバネが入っています。ツーバイフォー材をはめ込んだものを使うことで、横棚を通して作り棚とすることができます。
壁一面に設置することで、雑貨や観葉植物を飾ることができます。あるいは本を置いてブルックリンスタイルを演出したりと工夫できます。あるいは奥行のある棚を取り付けることで、ちょっとした作業スペースとなるカウンターを作ることもできます。
キッチンの壁にも設置できるので、調味料や食器などを置いて見せる収納代わりにできます。あるいはカウンター下のようなデッドスペースに設置することで有効利用できます。縦に長いスペースがあれば、食品を保管するパントリーにすることもできます。収納を増やすと共にインテリアとしてのおしゃれな雰囲気も演出できます。
玄関に設置すれば、大量の靴も置けるようになります。見せる収納として、お気に入りの靴をディスプレイするのも良いでしょう。また、うまく活用すれば間仕切り代わりにすることもできます。キッチンが室内から見えないように区切ると共に、収納としても活用できます。
このディアウォールは、一本でも利用できるのが特徴です。フックやワイヤーバスケットなどを取り付けることで、ちょっとしたスペースを収納にしたりディスプレイ空間にできます。
終わりに
賃貸物件でも、このように工夫することによってかなり雰囲気を変えることができます。予算もそれほどかからないので、季節によって変えることも可能です。ウォールステッカーはイベントによっても変えると楽しいものです。ハロウィンやクリスマスなど、時期に応じて変えることで雰囲気を楽しむことができます。