生活空間となる部屋には、寛げるような雰囲気を求めるケースが多いものです。その一方で普段創作活動を行っている人にとっては、活動意欲が増すような空間を必要とする場合もあります。部屋の雰囲気を変えることによってリラックスできたり、あるいはイマジネーションが膨らんだり活力を与えられるようになったりします。
【色が与える心理的な影響について】
人は色から様々な影響を受けるものです。例えば赤は気力や暖かさを与える効果を持ちます。実験によると赤い照明の部屋にいると、皮膚の抹消皮膚温度は2度上がるようです。ただし、あまりに長く居続けると精神的に落ち着きが無くなるようにもなるとされています。一方で青は鎮静作用を持つので、心を落ち着けて睡眠を誘うことになります。
【活動的な部屋に取り入れたい色とは】
仕事をする前に黄色いものを数十秒間見つめていると、集中力が高まるとされています。華やかなイメージのある黄色は、神経を刺激して集中力を高める効果を持つものとなります。つまり、部屋の中に黄色を取り入れることによって、創造性を高め活力を与えられることになるわけです。ただし、その範囲があまりに広いと精神的に落ち着きを無くす副作用も生じることになります。そのために、インテリアとしてどのようにこの色を取り入れるかが課題となります。そこで知っておきたいのが、インテリアの配色に関する知識です。まず部屋はベースとなる色、壁や天井などとアクセントとなるクッションなどの小物の色の組み合わせによって印象が決まることになります。集中力を高める赤や黄色は、あくまでも小物などに取り入れることになります。そしてベース色としては、実は安心感を得られる色が必要となります。神経を刺激して多くのアイデアを出すと共に、それを冷静に分析する精神の安定も必要というわけです。机に座って自然と視界に入る部分には、青や緑といった精神を落ち着ける色を配することになります。そしてワンポイント黄色や赤といった小物を置いて考えることができるようにするのが良いようです。
【創造性を高める部屋づくりの基本とは】
明るい部屋と少し暗めの部屋、どちらが創造性を高めると思いますか?実は実験によると、後者の方がクリエイティブになれることがわかっています。これは、欠如した部分を想像で埋めようとする人間の心理が働くことによるようです。ノートは見開きで片側だけに書き込むようにすると、空いた反対側を埋めようと創造力が働くとされるのと同じ原理です。そしてもうひとつ、創造性を高めるのに必要なのは体を動かすことです。じっと机に向かっている時よりも、歩いている時の方がアイデアが浮かぶといった経験はないでしょうか。部屋の机周りに必要なものを全て揃えておくのは、一見効率は良さそうです。けれどもあえて、参考資料をしまう本棚を少し離れた場所においておくのも効果的です。面倒でも椅子から立ち上がり、動く環境を作ることは創造性を高める上では効果的です。
【オンとオフを切り替える】
活動的な部屋は、ともすると精神的に落ち着きを無くし場合によれば攻撃的にもなりかねないものとなります。そのために、赤や黄色といった活動性を高める色と共に、青や緑といった気持ちを落ち着ける色も配しておくことが大切です。観葉植物を置くのは、精神のバランスを保つためには大切なことです。たとえワンルームのような狭い生活空間であっても、机の周りとベッドや布団周りをゾーン分けして色も変えることが必要です。このように生活空間を分けることによって、机に向かうことで自然とスイッチが入るようにもなるわけです。
デザイナーズマンションのようにお気に入りの住空間を手に入れるだけでもテンションは高まるものです。そこにさらにひと工夫することによって、創造性の高い活動を行える生活空間とすることができます。