高級マンションの代名詞とも言えるのがコンシェルジュサービスです。まるでホテルのフロントのような存在感が、上質な生活感を演出してくれます。
けれども実際に住んでみると、このコンシェルジュサービスはどの位利用するのかという問題が出てきます。そこで、コンシェルジュサービスはそもそも必要があるのかどうかを検証してみたいと思います。
コンシェルジュサービスとは?管理人との違いは?
マンションには管理人が常駐していますが、高級マンションにはコンシェルジュサービスが提供されています。コンシェルジュが管理人と違うのは、マンションの住人の生活をサポートする点です。
管理人はあくまでも建物の維持管理を主な業務としていますし、住人からのクレームや要望も間接的に受けるという立場にすぎません。けれどもコンシェルジュサービスは、直接的に様々な要望を聞いて対応してくれます。
例えば共用施設を利用する際に必要となる予約を受け付けたり、住人への訪問者の受付をして案内をしたりするわけです。
また物件によってもコンシェルジュの人数や常駐時間は異なりますが、高級なタワーマンションなどでは24時間交代制により常駐する場合もあります。帰宅が遅い人でも利用できるので便利ですし、時間帯によって利用できない人が出るといった不公平感もありません。
さらにコンシェルジュサービスには様々なメニューが用意されていますが、それ以外にも頼めば対応してくれることが色々とあります。快適な生活ができるように、柔軟な対応をしてくれる点が管理人とは違います。
一般的なコンシェルジュサービスの内容
一般的にあるコンシェルジュサービスの内容をご紹介します。
- 荷物の一時預かり
- 宅配便取次
- タクシー手配
- クリーニングの取次
- 医療相談サービス事業者紹介
- 引っ越し業者紹介
- 家事代行業者紹介
- ハウスクリーニング業者紹介
- レンタカー業者紹介
- 来訪者の受付・案内
サービス内容はマンション毎で異なりますが、上記に挙げたような内容が多くみられます。
コンシェルジュサービスがあることで見えない安心感があります
コンシェルジュサービスは色んなサービス提供をしているだけではなく、そこにいるだけで安心感を与えてくれます。無人のオートロックだと、住人の後について外部の人間も入り込むことができます。けれどもフロントにコンシェルジュがいれば、外部の人間はなんとなく入りづらいものです。
またコンシェルジュはマンションに住む住人の顔を覚えてくれているので、不審者が入ろうとした場合には声をかけてくれることもあります。たとえ来訪者であると名乗った場合にも、住人に確認してくれるので安心です。
さらに24時間交代で常駐してくれるようなマンションであれば、帰りが遅くなっても安心できます。無人のマンションの場合、防犯面でどうしても不安がありますが、そこに人がいてくれるだけで安心できるものです。夜中に何か非常事態が発生した時にも、コンシェルジュがいれば頼ることができます。何かあった時に相談できるコンシェルジュがいれば、安心して生活できるというわけです。
コンシェルジュサービスを利用している人の声を聞いてみると
コンシェルジュサービスを利用している人の声を聞いてみると、いかに便利なものかが分かります。多くの場合には必要がある時に利用する程度で済ませているようです。例えば雨の日に外出する際に、タクシーを呼んでおけばスムーズに移動することができます。そのような時にコンシェルジュに頼んで、家を出る時間に合わせてタクシー手配してくれるので便利という声があります。
また小さな子供がいる方もコンシェルジュを利用しているようです。例えば出かけようと下まで降りたものの、忘れものに気づいて取りに戻るような時に、子どもにロビーで待っててもらってもコンシェルジュがいるから安心して忘れ物を取りに行けるという人もいます。
また宅配ボックスが全部ふさがっているような時に、荷物の受け取りをしてもらうという声も多く聞かれます。
普段仕事で忙しい人は、積極的にコンシェルジュサービスを利用して自分の時間を生み出すように工夫しているようです。まるで日常生活のフォローをしてくれる秘書のような感覚で利用できるというわけです。
※賃貸マンションによってコンシェルジュサービスの内容は異なります。
コンシェルジュサービスは防犯の役にも立っています
コンシェルジュサービスは、マンション内の防犯にも役立っています。不審な人物が住人と一緒にオートロックを通り抜けようとした時にも、コンシェルジュが声をかけてくれるので安心です。管理人の場合には、あくまでも建物の管理がメインになります。けれどもコンシェルジュの場合、その生活をいかに快適にするかが役割となるので、安全面の確保も心がけてくれるというわけです。
小さな子供が一人で外に出ようとする時にも、コンシェルジュが声を掛けてくれるので事件などに巻き込まれる心配が軽減されます。マンションでは思いもよらない危険なことがあります。けれどもコンシェルジュが居てくれることで様々なことに気を配り、事故などの発生を未然に防ぐこともできるようになります。
コンシェルジュサービスの料金は管理費から支払われることに
コンシェルジュサービスは主に、規模の大きな高級マンションで提供されるケースが多いものです。これはサービス提供のために必要な費用は、住人が支払うことになるからです。毎月の管理費からコンシェルジュサービスの利用料金が引かれるので、戸数が多いほどひと世帯あたりの負担が少なくなるというわけです。
分譲マンションの場合は管理組合を中心に話し合いが行われて、コンシェルジュサービスを廃止するケースもあります。あるいは人数を減らしたり、サービス時間を短縮するという場合もあります。賃貸マンションの場合でも一見、無料のサービスのように思われますが、入居者の共益費などからまかなわれてコンシェルジュサービスが行われていることは覚えておくべきです。
サービスを積極的に活用しているのであれば良いのですが、あまり使わない人も同じサービス料金を管理費から引かれることに不公平感を持つということもあります。けれども高齢者にとっては、日常生活の中で手助けをしてくれるという面では不可欠とも言える存在です。そのような場合には、サービス料金として管理費から引かれることには納得もできるのではないかと思います。
コンシェルジュサービスを使わない人もいます
元々マンションには管理人はいても、コンシェルジュはいない存在です。いなくても困ることが無いという人は少なくありません。宅配も時間指定すれば確実に受け取ることができますし、クリーニングも早朝から回収している業者もあります。実際にコンシェルジュサービスとして提供しているものは、無くても困るものではないというのがほとんどです。
普段は忙しい人にとっては活用できるサービスですが、専業主婦の場合には自分でできることばかりなので、わざわざコンシェルジュサービスを無理に使う必要はないと考える人も多く見られます。このようにコンシェルジュサービスを使わないという人も割と多いことが分かります。実際に分譲マンションの場合、最初はサービス提供をしていたコンシェルジュも、次第に必要が無くなって廃止するという物件も少なくありません。たまたま住みたいと思ったマンションにコンシェルジュサービスがあったものの、ほとんど利用しないという人も結構多いものです。
コンシェルジュサービスまとめ
コンシェルジュサービスの内容を見ると、決して必要不可欠というものではないことが分かります。物件によっては高級感を演出するために用意しているというケースもあります。住人によっては利用する機会がないという場合もありますし、逆に仕事で普段忙しい人は自分の時間を確保するために積極的に活用しているケースもあります。あるいは高齢者の方のように、日常生活の中で御用聞きのように頼み事ができるので便利という声も聞かれます。
このように人によって利用価値は異なるものの、防犯面に関してはコンシェルジュがいると安心できるという意見は多いものです。見えない安心を買うという意味では、決して不必要な存在ではないと言えるでしょう。
また、共益費からサービス料を払っていると考えると、できれば積極的に使いたいものです。
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