デザイナーズマンションは収納を充実させたり十分な広さの浴室を確保するなど、暮らしやすい設備を整えたものが多く見られます。
今回のインテリアのご依頼も、28㎡ほどの広さにウォークインクローゼットと収納、1216サイズのバスルームを備えるといった充実した設備のお部屋になっています。
ただし居室は7畳ちょっとといった広さなので、圧迫感を感じないようなインテリアにして欲しいとのご依頼になります。そこで限られた空間を広く感じさせるようなテクニックをいくつかご紹介します。
床と壁に一体感を持たせること
部屋を広く、圧迫感を感じさせないようにするためには床と壁の境目を感じさせないように工夫する必要があります。床も広く見せるために家具選びも注意しますが、今回はガラス製のテーブルを置くことで床の広さを感じさせるようにしています。選んだ商品は東谷のPT-28というものになります。
背の低い家具で視線の抜けを作る
圧迫感を感じないインテリアのポイントは背の低い家具を使うこと、というのはご存知かと思います。さらに加えて視線の抜けを作ることを意識すると良いでしょう。視線の抜けとは、居室に足を踏み入れた時に、目線を遮るものを置かないということです。
今回のお部屋では視線の先、バルコニーの前にベッドを置いています。ソファは背もたれがありますし、テレビボードもテレビを置くと視線を遮ります。また透明なテーブルを手前に置くことでベッド意外に目に飛び込む情報量が少なくなるので、圧迫感を感じにくくなります。
また居室に入って最初に目に入るものが、その部屋の印象を決めると言われます。今回のようにベッドがあると、くつろぎの空間であるという印象を受けるようになります。ベッドはサンコウのカールという商品を選んでいます。色も部屋のベースカラーであるブラウンにすることで、統一感を生み出し広さを視覚的に感じるようになります。
ソファは1.5人掛けのサイズを選んだ理由
今回ソファは一人暮らしとしては大きめの、1.5人掛けという珍しいサイズを選んでいます。これは背もたれを相対的に低く見せる視覚的効果を生み出すのが理由です。色も淡い色調の膨張色を選びました。ラグマットとの色合いに合わせているので、その境目を感じにくくさせてくれます。商品はリラックスフォームのミストというものです。
生活動線を確保することも大切
狭い部屋はいかに有効活用するかを考えることで、収納などを優先して空間の確保が後回しになりがちです。けれどもモノの密度が濃くなると圧迫感を感じるようになります。逆にスペースを確保することで圧迫感がなくなり、広さを感じるようになります。
狭い部屋で空間を確保するためには、生活動線を考えると良いでしょう。例えば今回の場合、テレビボードとガラステーブルの間を広く確保することでベッドへの動線を作っています。このようにデッドスペースを利用して広く生活動線を作ることで、広さを感じるようになります。
柔らかな光で空間に広がりを
照明にも工夫をすることで、圧迫感を感じないインテリアに仕上げることができます。シーリングライトの代わりに電球の光を天井にも当てることができる照明器具を使ったり、ベッドサイドに間接照明を置くことで柔らかな光を生み出すことができます。
夜は照明を落として間接照明で陰影をつければ、よりくつろげる雰囲気を生み出せますし圧迫感も感じないようになります。
おわりに
今回は広くないお部屋でも圧迫感を感じないようなインテリアをご紹介しました。デザイナーズマンションのように使い勝手は良いけれど居室の広さが・・・というお部屋に住んでいる方には、とても参考になるかと思います。
今回ご紹介したお部屋はこちら