
今回ご依頼のお客様は非常に多趣味であり、交際されている方もよく遊びに来るお部屋とのこと。そこでお二人でくつろげるようなインテリアを目指して取り組んでみました。
基本的なテイストを決める
今回は具体的なご要望はありませんでしたので、まずはお部屋の雰囲気を生かしたインテリアを目指すことにしました。建具や素材感などがデザイナーズ仕様となっているので、モダンな雰囲気が自然であると判断できます。となればモノトーン系の色合いで揃えたいところですが、注意点があります。交際されている方がよく遊びに来られるとのことで、完全なシングルライフを目指すわけではないということです。そこでベースの色はグレーとすることにしました。グレーはモダンインテリアによく使われますが、この色自体には中性的かつカジュアルなイメージがあります。
そこでまずソファにグレーを選びました。製品はNDのエルダーというものです。座クッションにポケットコイルを使っているので、へたりが少ないモデルです。今回はオットマンもセットで用意しました。ソファに合わせて選んだラグマットは、モリヨシのベルギー製インフィニティです。グレーやブラウン、ブラックなどを織り込んだ絵柄が単調になりがちなモダンインテリアに変化を与えてくれます。さらにテレビボードの黒とソファを調和させる役割も持ちます。テレビボードもNDのWD-AV160を選びました。
ローテーブルは東谷のPT-26、ガラステーブルです。ラグマットで遊びを持たせているので、ここでモダンスタイルらしさをしっかりと演出しています。これでリビングのスタイルは完成となります。カジュアルテイストのグレーのソファでゆったりとした安心感を得られるようになります。様々な色が入ったラグでさらにリラックスしながら、ガラステーブルのモダン感を楽しむというスタイルになります。完全にモダン系で揃えてしまうと、落ち着かないものですしリラックスできません。少しゆるさを持たせることで、モダンスタイルの生活を楽しむ余裕が生まれるわけです。
寝室もリビングの雰囲気をそのままに
今回は寝室もリビングの雰囲気をそのまま受け継ぐ形にしました。あえてこの二つの空間を分けずに統一させているわけです。もちろん、寝室はゆっくりと休むための工夫も必要です。ベースの色は寒色系のグレーとし、リビングと同様なラグを敷いています。
また照明にも工夫しています。インターフォルムのメルチェロという、ペンダント照明を設置しています。これは北欧デザインが温かみを感じさせてくれるものとなります。シェードを重ねるデザインが光を柔らかくしてくれるのが特徴です。
カーテンはカズマのLX50505、これはいわゆるレースカーテンですが、南東の2面の窓から明るい陽射しが入るようになっています。リビングもレースカーテンのみですが、こちらは北向きとなるので室内が明るくなるようにとの配慮があります。
一部にアクセントカラーを入れるとメリハリが生れます
インテリアで大事なことは、統一感を持たせると同時にメリハリもうまく出すことです。統一感というのは、逆に言えばメリハリがなくつまらない印象も与えます。家というのは完全に休息するだけの空間ではありません。時にクリエイティブな思考を必要とすることもあるわけです。そこで今回、寝室の他に残っている部屋に、イームズの赤いアームシェルチェアを置いています。明るい雰囲気とすることで、リラックスする空間と差別化を図っています。
終わりに
今回は寒色をベースにモダンな雰囲気を実現しつつも、落ち着ける部屋を目指してみました。色と素材の組み合わせで、一見すると相反するものを同居させることができる例ではないかと思います。
今回ご紹介したお部屋はこちら
//www.style–plus.jp/bukken/aden_izumi_premier/e/
名古屋市東区「アーデン泉プレミア」