今回のご依頼は、モデルルームでのインテリアです。コンクリート打ちっぱなしの部屋の特長を生かした雰囲気をご希望とのことです。
モデルルームのインテリアのポイントは?
モデルルームでのインテリアを考える際に重視するのは、そのお部屋ならではの暮らしを提案することです。この部屋だからこそ魅力的に見えるようなインテリアを考える必要があります。そのためにはまず、お部屋の特長や利点をチェックすることが大事です。
今回ご依頼のあったお部屋は、コンクリート打ちっぱなしの壁がポイントになります。これをどのように活用するかによって、他の部屋では得られないような雰囲気を提供できるようになるわけです。
コンクリート壁のピーコン穴を活用
コンクリート打ちっぱなしの壁には、ピーコン穴と呼ばれる穴があいています。これはコンクリートを流し込む際に利用した金具の跡です。コンクリート打ちっぱなしの壁では、このピーコン穴を活用することができます。今回の案件でも、そのピーコン穴に長ねじを取り付けて、収納となる板を設置しています。そこで見せる収納を今回のインテリアのコンセプトとして、家具選びも行っています。
見せる収納のインテリアのポイント
見せる収納をコンセプトとした部屋に置く家具は、解放感を感じさせるものである必要があります。そのためには極力、床が見えるような家具を選ぶことがポイントになります。そして今回のお部屋は、カジュアルなブランドショップに勤める男性が住むイメージで仕上げました。キッチンとダイニングを明確に棲み分けせずに、キッチンスペースに好きなものをレイアウトできるように棚を設置しています。キッチンにはカウンターチェアを置いて、食事も楽しめるようにしています。選んだカウンターチェアは東谷のPT-28という商品です。
リビングスペースのこだわり
リビングスペースもオープンな雰囲気を醸し出しています。テレビボードは東馬のケルトという商品になります。東馬はリビングをメインにモダンカジュアルな家具を製造しているメーカーですが、ケルトは一枚板のシンプルなデザインが特徴となります。何かモノを置いておきたくなるような雰囲気が、今回のお部屋にはピッタリです。
ソファはサンコウのカジノを、ラグにはモリヨシのライラを選びました。そしてローテーブルにはガラステーブルである東谷のPT-28を置いてカジュアル感を演出しています。キッチンとリビングは、カジュアルでアメリカンな雰囲気が感じられます。
寝室もカジュアルな雰囲気を
キッチンのコンクリート打ちっぱなしにおける見せる収納の雰囲気は、寝室にも取り入れています。選んだベッドは東谷のポールという、シンプルながらにやはりアメリカンスタイルな雰囲気を持つ商品です。カーテンはカズマのLX5230を設置し、白っぽい床との組合せでシンプルな雰囲気を演出しています。シンプルすぎると殺風景になりますが、照明にこだわることで雰囲気作りを狙っています。ここで選んだのはアートワークスタジオのAW-0321というシーリング照明です。ライトを自由な角度に変えることができますし、明るい部分と影の部分を作るので魅力的な雰囲気を醸し出せる逸品です。
終わりに
今回はコンクリート打ちっぱなしの部屋を活用したインテリアを考えました。そこで見せる収納をポイントにすることで、選ぶべき家具も自然と決まるというパターンになりました。結果的にはシンプルでアメリカンな雰囲気になりましたが、統一感は得られているのではないでしょうか。この壁があるからこそ実現できる生活を提案できたのではないかと思います。