借りる前に知っておきたい!賃貸マンションの初期費用の目安は?

初期費用

引っ越しのための賃貸物件を選ぶ際に、その初期費用を考慮することが大事です。家賃の金額に応じて初期費用も増減するからです。そこで今回、その初期費用について挙げてみます。

 

 

目安は家賃の6か月分と保険料や引っ越し費用

費用の目安

 

賃貸物件を借りる場合、部屋が決まり契約となれば、様々な初期費用が必要となります。その金額は割と大きなものとなるので、事前にどの程度必要になるのかを知っておくことが大事です。

 

その項目と費用の目安としては、敷金2か月分・礼金2か月分・前家賃1か月分・仲介手数料1か月分となります。その他に保険料や保証人代わりの保証料、そして引っ越し費用となります。保険料や保証料は条件によって多少変わりますが、引っ越し費用は時期などによって大きく異なります。

 

 

敷金

家主に対して一時的に預けておく費用となります。退去時には原則として返却されるものですが、様々なことで差し引かれる費用があります。

 

敷金は家賃滞納に対する保険や退去時の原状回復の担保としての意味合いがあります。このうち、原状回復とは、賃借人の故意や過失、善管注意義務違反、あるいはその他の通常の使用を超えるような使用による損耗等を復旧することと定められています。そのために要した費用が敷金から引かれて返却されることになります。その他の経年変化や通常損耗等については、賃貸人が負担することになります。

 
この敷金は、関西や中国、九州地方などの一部の地域で保証金と呼ばれます。そしてこの保証金には、「敷引き特約」と呼ばれるものがあります。これは退去時には「○か月分は返却しません」という内容のもので、「礼金」の代わりというイメージです。そのために、保証金制度を採用している場合には礼金はありません。保証金の金額は家賃の半年~8か月分ほどとなります。

 
敷金の金額は大体家賃の2か月分と言われますが、実際は物件によって異なります。礼金が無いかわりに敷金が3か月分といったケースもあります。賃貸需要が多い物件は金額は高めとなります。

 

 

礼金

 

謝礼|礼金

 

礼金は文字通り、家主に対して部屋を貸してくれるお礼として支払うもので、敷金とは異なり返却はされません。

 

昔からの名残となるものですが、戦後の焼け野原で住む場所を提供してくれる大家さんに対するお礼として支払われたのが始まりとされています。大体家賃の2か月分というのが相場ですが、やはり物件によって異なります。

 
借り手がなかなかつかない物件の場合には礼金が無いこともあります。また、敷金の割合を増やして礼金をゼロにするケースも多くみられます。敷金は退去時のクリーニング費用などを引いた残りが戻ることになるので、初期費用としては同じですが退去時からするとお得になります。

 

 

前家賃

家賃は翌月分を先に支払うものなので、賃貸契約を結んだ後には前家賃が必要となります。さらに加えて、当月の日割り家賃も必要となります。例えば月初に引っ越しとなる場合には、およそ2か月分の家賃を先に支払うことになります。けれども、これでは負担がかかるという理由で、翌月分は当月末に支払うというケースもあります。つまり前家賃は不要となるわけです。

 

 

仲介手数料

賃貸物件を借りる際には、家主と直接賃貸契約を結ぶわけではなく、不動産業者を通して契約することになります。そこで不動産業者に支払うのが仲介手数料となります。

 

これまでは家賃の1か月分が相場でしたが、敷金や礼金のように物件によって異なるケースが見られるようになっています。家賃の半月分であったり、場合によっては無料とするものも見られます。なるべく空き部屋となる期間を短くしたいといった事情がある場合に、このようにお得な物件もあります。また、不動産業者が家主である場合には仲介するわけではないので、仲介手数料は発生しません。

 

 

保険料

火災保険

 

賃貸物件を借りる際には、火災保険などの損害保険への加入が義務付けられます。これは家財保険とも呼ばれますが、借主の過失により火災や水漏れを起こした場合に、賠償責任が生じた際の保険です。

 

正確には、重大な過失がなければ、自分の部屋が出火元となっても建物の建て直し費用などを負担する責任は負わなくてもよいとされます。ただし、退去時には原状回復義務があるので、そのために保険金が使われることになります。また、隣の部屋が出火元となった場合、そのもらい火で家財を失っても損害賠償請求はできません。そのために自分自身のために保険をかけるという意味があります。

 
保険の内容としては、まず借家人賠償責任保険があります。これは自分の過失により火事や水漏れによって貸主に損害賠償責任を負った場合の賠償保障です。借りている部屋に対して適用される保険となります。次に個人賠償責任保険がありますが、これは水漏れによって階下へ損害を与えた場合の賠償保障です。そして部屋の中の、窃盗などによる家財に対して保障されるのが家財保険です。生活に使うものが対象となりますが、パソコンや携帯電話は対象外となるケースが多いものです。

 
保険料はプランによって異なりますが、保険業法によって賃借人がこのプランから選べるようになっています。だいたい目安としては2年間で15,000円から20,000円ほどとなります。

 

 

保証料

賃貸物件を借りる際に、連帯保証人の代わりに保証人代行会社を利用することが条件となるケースが多いものです。その保証料が初期費用に含まれます。2年間で家賃の25~30%ほどとなります。

 

 

引っ越し費用

引越し

 

家財道具を新居へ移すために引っ越し業者に支払う金額です。これは引っ越しの時期によって金額は変動します。

 

最も移動が多い2月から3月にかけては、引っ越し費用は最も高くなります。引っ越しシーズンが終わり落ち着く4月後半から夏にかけては安くなります。また、土日の休みに引っ越す人が多いことから、平日も費用は安めとなります。

 
家財道具の量や移動距離、建物の階数などによっても金額は変わりますが、基本的にトラックの大きさと作業にあたる人数によって料金が決まってきます。

 

 

初期費用を抑えるテクニック

敷金や礼金、保証料などは交渉によって安くしてもらうことが可能です。もちろん、人気が高い物件は無理ですが、長い間空室となっている部屋などは交渉の余地があります。また、最初から敷金や礼金がゼロとなっている物件を探すこともできます。

 
また、物件を探していると「フリーレント」と記された部屋を見ることがあります。これは条件に記された月数の家賃が不要となるものです。これは、長いこと借り手がつかない部屋がある場合、家賃を下げてしまうと他の部屋の住人から不満が出るために、一定期間の家賃をタダにすることでお得感を出すというものです。ただし、条件がつく場合もあるので注意は必要です。例えば一定期間内での解約に対しては違約金が発生するといったものです。長期間借りるとかえって割高となるケースもあるので、条件をよく吟味しておくことが大切です。

 

 

終わりに

賃貸物件を借りる際に必要となる費用は、地域や物件によって差がありますが、家賃によってはかなり高額となる場合もあります。けれども物件によって、あるいは工夫により安くなるケースもあります。

 

基本的には住みやすい人気の物件は高額となりますが、そうではない場合には条件の良いものも多く探すことができます。また引っ越し費用に関しては、その時期などでかなり金額は変わります。少しでも負担を減らすためには安くできるテクニックを知っておくことが大切です。

 

 

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