今回のご依頼はワンルームにお住まいの男性の方からです。ダイニングセットを配置したいとのご希望でしたが、テーブルとチェアを置くとワンルームでは少し圧迫感を感じるようになります。そこでどのような提案をさせていただいたのかをご覧いただければと思います。
ワンルームには3つの機能性が必要
住まいには通常、3つの機能が必要になります。「睡眠を取る」こと、「食事をする」こと、そして「くつろぐ」ことです。ワンルームのお部屋の場合、この3つをどのように確保するかがポイントになります。今回のご希望のようにダイニングセットを置いてしまうと、部屋はかなり手狭になります。もちろんダイニングチェアでくつろぐことも可能ではありますが、できれば部屋に解放感も確保したいと考えました。
ソファとローテーブルでダイニングセットの代わりに
そこで今回はダイニングセットの代わりに、ソファとローテーブルを置くことにしました。ただし部屋の空間を広く確保できるように、それぞれ工夫をして選んでいます。
まずソファですが、ゆったりとくつろげる大きさを確保しつつ部屋を狭くすることがないように、1.5人掛けのものを選んでいます。商品はリラックスフォームのミストというものです。そしてテーブルは透明なガラスタイプにすることで、空間に広がりを感じるようにしています。こちらは東谷のPT-28というものです。
ただし透明なテーブルは存在感が無さすぎるという課題もあるので、下にラグマットを敷いています。ワールドカーペットのベガという商品を選びました。テーブル面はソファの座面よりも少し高いので、座ったままテーブルの上に雑誌を広げたり、ノートパソコンで作業をすることもできます。
カラーに強弱をつけることも大切
ソファの色は圧迫感のないように淡いベージュを選んでいます。後ろのアクセントウォールが濃いベージュ色なので、同系色の淡い色にすることで部屋の統一感を確保しています。またソファのような大型家具は淡い色にすることで存在感を小さくすることができます。
ソファの色を薄くしている分、テレビボードは濃い茶系の色にしています。ベージュと茶系という同系色にすることで統一感を持たせることができますし、色の濃淡をつけることで室内にメリハリをつけることもできます。もちろんテレビボードも背の低いものにすることで圧迫感を無くしています。商品はHOMEDAYのLV-85というものです。
ベッドをソファの後ろに配する理由
さて、今回はベッドをソファの後ろに置いています。その理由は、窓側に置くと大きな柱があるのでベッドにぶつかってしまうため、デッドスペースが生じてしまうためです。また普段座っているソファの視線から外れることで、視界に大きな家具が入らないことも理由となります。ベッドはコンフィのウッシー、シングルサイズを選んでいます。
ワンルームのような狭い空間に色んな家具が目に入ると、どうしても窮屈な感じを受けます。そこで目の前にはテレビボードだけを置くことで、部屋が広く感じる視覚効果を得ることができます。またキッチンスペースから室内に目を向けても、ちょうどウォークインクローゼットの陰にベッドが隠れて見えなくなります。目の前には大きなサッシとカーテンが広がるので、広く感じるようになります。収納は容量の多いウォークインクローゼットがありますが、キチンスペースにゆとりがあるのでパイプハンガーを置きました。
終わりに
いかがでしょうか。ワンルームの場合、いかに家具の種類を減らすか、また背の高さを低く抑えるかによって圧迫感を無くすことができます。また大きな家具は淡い色合いにすることで存在感を抑えられます。あとはカラーの選び方や家具の配置も工夫することで、機能性を確保しつつ広がりを感じる空間にすることができます。
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